TRY AND ERROR

自宅NOCオペレータの運用備忘録。

Ether over IP 性能の検証(IX3010)

 1世代前の機種ではありますが、IX3010(1000Base-T x2モジュール搭載機、ソフトウエアバージョン9.1.10)が2台確保できたので性能試験を実施してみました。

 HOMENOCでは拠点間の接続やユーザとの接続にフレッツのNGN折り返しを利用したNEC IXシリーズルータによるEther over IPトンネルを利用しています。IPv6を利用したEther over IPトンネル利用時のスループットはメーカーから情報が公開されておらず、気になる方も多いのではないかと思います。

1. 検証環境

 NGN(IPv6)経由で2点間のEther over IPトンネルを確立することを想定した構成となります。テスターからIPv4、IPv6それぞれで双方向のトラフィックを印加しRFC2544試験を行います。

 

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図1:検証構成図

 本検証におけるトンネルに関連する部分の設定は以下の通りとなります。

!
ipv6 ufs-cache max-entries 65535
ipv6 ufs-cache enable
!
bridge irb enable
!
interface GigaEthernet1/0.0 no ip address ipv6 address 2001:db8::1/64 no shutdown ! interface GigaEthernet1/1.0 no ip address bridge-group 100 no shutdown ! interface Tunnel1.0 tunnel mode ether-ip ipv6 tunnel destination 2001:db8::2 tunnel source 2001:db8::1 no ip address bridge-group 100 bridge ip tcp adjust-mss 1404 bridge ipv6 tcp adjust-mss 1384 no shutdown
!

2. 検証結果

 以下の表の通りの試験結果となりました。IPv4では60,000~70,000 fpsが、IPv6では60,000 fps前後が性能の限界のようです。1518Byteでスループットが大幅に低下しているのは(Ether over IPトンネルを利用しているため)フラグメントが発生しているためと思われます。IMIXサイズでの試験は行っていませんが、200Mbps~300Mbps程度といったところでしょうか。

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図2:試験結果

3. 終わりに

 HOMENOCのバックボーンでもIX3010は多数使われていましたが、現在後継機種(IX3110、IX2215など)への置き換えを行い退役を進めております。他の機種についても予備機の台数が確保できれば検証を行ってみたいと思います。